発達障害では障害年金を受給できない!?
『発達障害』とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、
学習障害、ADHD(注意欠陥多動性障害)その他これに類する脳機能の障害です。
発達障害の中でもアスペルガー症候群やADHD(注意欠陥多動性障害)等は
社会生活に深刻な支障をきたす場合もあるにもかかわらず、現状では、
その障害単体では相当に重症でなければ、障害年金を受給するのは難しと
言わざるを得ません。
残念ながらこれが現在の障害年金制度の現実です。
しかし、以前にもこのサイトに書いた通り、発達障害を患う方の中には
うつ病などを併発しているケースも多く、この場合は障害年金の受給の
可能性があります。
もちろん障害年年金の認定基準を満たしている場合に限ります。
発達障害の成人のほぼ半数の人がうつ病になっている
発達障害の成人のほぼ半数の人がうつ病になっているという新しい研究が”
Journal of Abnormal Child Psychology”に掲載されました。
約8000件の研究論文を体系的に調査した今回の研究で、
発達障害の成人、子ども、どちらについてもうつ病になって
しまうことが少なくないのが明らかになりました。また、今回の研究では、平均以上の知能がある発達障害の人たちが
うつ病である率が最も高くなっているのを発見しました。
それは、知能が低いほど、うつ病になる率が高くなるという
これまでにあった考えとは異なるものでした。知能が高いほど、発達障害の人のうつ病率が高くなる、その理由までは
今回の研究では明らかにできていませんが、いくつか推測をすることが
できます。
平均知能を上回っている発達障害の人は、発達障害に伴う社会的な困難を
認識しているために、この認識によってうつ病になると考えられます。引用サイト:https://www.turtlewiz.jp/
発達障害を患う方のうつ病は見逃されがちになる
発達障害を患う方の中には、コミュニケーションの力が不足している事が
多々ある一方で、現在のうつ病の診断、治療は、基本的に医師の「問診」で
行われるため医師の経験や勘に頼らざるを得ない部分があるのは事実です。
こうした中では患者は、正確な状況を医師に伝える事が出来ないため、うつ病である
にもかかわらず正しく診断されていない可能性もあります。
発達障害を患う方は適切な治療が行われるためにも定期的にうつ病についての
検査をした方が良いかもしれません。
また、今回の研究では発達障害を患う方の中でも知能が高いほど、発達障害の人の
うつ病率が高くなるという事なので、軽度の発達障害だからと障害年金の受給を
あきらめずに、体調不良を感じたら今一度、検査して、うつ病を併発している
ようでしたら、是非、障害年金専門の社会保険労務士などの専門の人へ相談してみて
ください。