発達障害のグレーゾーンとは何なのか
最近、よく、「大人の発達障害」という言葉を目にするようになりました。
学生の頃からなんとなくおかしいとは思っていただけど社会に出るようになって
はじめて自身が発達障害であると気づくパターンです。
そして、最近もう一つ、よく聞くのが「発達障害のグレーゾーン」という言葉です。
発達障害の“傾向”を指摘されながら、正式な“診断”には至らない「グレーゾーン」
と呼ばれる人たちが相当数いることが最近分かってきたのです。
発達障害自体は障害年金の支給の対象ではあるものの、明らかに、社会性や
コミュニケーション能力が乏しく、労働や、日常生活に支障をきたしているような方のみ
が対象となります。
つまり、大人になるまで自身が発達障害だと気づかない程度のいわゆる「大人の発達障害」
に該当する方や、発達障害の“傾向”を指摘されながら、正式な“診断”には至らない、
「グレーゾーン」の方は障害年金の対象とならない場合がほとんどです。
しかしながら、以前に、以下の記事を書いたように、
「大人の発達障害」や「グレーゾーン」に該当する方が、その生き辛さから、
結果的にうつ病などの精神疾患を患い、障害年金を受給するという事態が、
非常に多いのが実態です。
発達障害への認知が今以上に必要
最近こそ、発達障害に関して、ある程度理解が広まってきたとは思うのですが、
実社会の中でそれらに対して十分は配慮がされているかと言えば、全くされておりません。
発達障害への認知が今以上に広まり、実社会で十分な配慮が当然のように行われば、
「大人の発達障害」や「発達障害のグレーゾーン」の方々が、うつ病などの精神疾患を患い、
障害年金等の、社会保険に頼らなくてもよくなるはずなのです。
文部科学省が2012年に全国の公立小中学校で行った調査では、児童生徒の6.5%に
「発達障害の可能性がある」という結果も出ています。
一クラスが40人なら2人以上は「発達障害の可能性がある」わけです。
決して、珍しい障害ではないのですから、今以上に発達障害への認知と配慮が広まることを切に願います。