もはや他人事ではないうつ病
2013年より厚生労働省はガン、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の4大疾病に
新たに精神疾患を加えて「5大疾病」としました。
また、2015年12月から、一定規模以上の会社等に健康診断に加えて
「こころの健康診断」ともいえる「ストレスチェック制度」の実施が
義務化されました。
中年にもなれば誰しも健康診断でメタボ等自身の健康状態には多少なりとも
気にするようになります。
しかし、メンタルヘルスにかんしてはいまだ無頓着な人は多いと思います。
5大疾病に含まれるガン、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病には注意している
もののまさか自分がうつ病をはじめとする精神疾患を患うとは多くの人が
考えていないのが現実だと思います。
事実、結婚し子供ができたりすると、生命保険やガン保険、入院保険な等
を考える人は多いと思います。
そんな中、うつ病をはじめとする精神疾患へのリスクヘッジ目的で何か
行動を起こす人はほとんどいないのではないでしょうか。
医療保険といえば、がんや脳卒中といった疾病に備えるのが今でも一般的なのです。
実はガンよりもリスクのあるうつ病
精神疾患を一度患うとその治療は長期になるケースが多くあります。
厚生労働省の調査によれば、精神・行動の障害の平均入院日数は291.9日で、
ガン(19.9日)の約15倍、リハビリなど比較的療養が必要な脳血管疾患(89.5日)
と比べても3倍超になります。
うつ病をはじめとする精神疾患はいったんかかると長期療養を強いられるのです。
仕事や通常の日常生活を取り戻す事を考えれば、ガンや脳卒中よりもリスクが
あるといっても言い過ぎではないのです。
しかも、ガンや脳卒中は比較的高年齢で発症することが多い一方で、
うつ病をはじめとする精神疾患の患者数は2014年時点で392万人と約10年で3割弱増加。
このうち25~44歳の働き盛り世代が4分の1程度を占めており、入院や治療による
生活費への影響を無視できない状況なのです。
最近では生命保険会社は精神疾患も対象の商品を取り扱いはじめてします。
しかし、民間の医療保険は 一度精神疾患を経験すると保険に入りずらくなる
という側面もあるので、がんや脳卒中といった疾病と同様に事前に備えておく
事も頭に入れておきたいところです。
引用サイト:https://www.nikkei.com/article/DGKKZO2963452020042018PPE000/