うつ病とアルコール依存症は切れぬ関係!?
うつ病を患う方が同時にアルコール依存症でるというケースは結構多いです。
うつ病がアルコール依存症を誘発するケースとアルコール依存症がうつ病を
誘発するケースの2通りがあります。
いずれにせよ、うつ病とアルコール依存症は切っても切れぬ関係になりやすい
と言えそうです。
WHO(世界保健機関)の調査では、自殺者の50~ 80%がうつ病をはじめとする
精神疾患を患い、、20~60%が何らかの依存症だとわかっています。
この依存症とは、海外では薬物依存もありますが、日本ではアルコール依存となります。
ちなみに、アルコール・うつ病・自殺は「死のトライアングル」とも言われるそうです。
うつ病の人がアルコール依存症になる経緯
うつ病を患う方は抑うつ感情に悩まされます。
一方でアルコールは気分を高揚させるので、抑うつ感情を紛らわそうとアルコールを
大量に摂取することになるのです。
特に男性の場合に多いのが、うつ状態であることをだれにも相談せずに、抗うつ薬代わりに
アルコールを大量摂取することでその場をしのごとするようです。
しかし、アルコールは長期的には抑うつ傾向を強めることもあるようで、強まった抑うつ感情
を解消するためにさらに大量のアルコールを必要とする最悪の循環に陥るようです。
事実、精神科外来を受診した40~50代の男性うつ病患者の、なんと3割以上が
「アルコール依存症水準の飲酒」や、「問題飲酒」をしていたという結果が出ています。
また、自殺リスクは、1日3合以上の飲酒で2倍、重度のアルコール依存症の場合は8倍にも
なります。
このアルコール依存症の割合は、男性5:女性1という割合で、男性は精神的に
追い詰められたとき、よりアルコールに逃げやすいようです。
仕事で悩み、アルコールに逃げて最後には自殺を選ぶのは男性の過労死の1つの典型と
言えそうです。
アルコール依存症の人がうつ病になる経緯
うつ病がアルコール依存症を誘発する一方で、アルコール依存症がうつ病を誘発する
ケースもあります。
もともとアルコールに常習的に飲酒している生活をしている人は飲酒している間は気分が
気分が高揚しています。しかし、アルコール依存症になる程度までに問題飲酒に発展すると
アルコールに体が慣れてしまい、飲酒している間は「普通」の状態に、飲酒していない間は
「気分の落ち込み」に襲われるようになります。
アルコールを摂取していないと「普通」の状態を維持できなくなるまでアルコールに
依存してしまうと、仕事や家庭など日常生活にも支障をきたすようになり、アルコール
を摂取している時は、悩みを忘れても、アルコールが切れたとたん、山積みの問題に
直面することになります。こうした経緯でアルコール依存症がうつ病を誘発していくようです。
ストレス発散はアルコールより睡眠
楽しく飲めないお酒は精神的に逆効果です。
ストレス発散に効果があるとわかっているのは、とにかくしっかりとした睡眠です。
辛いときは酒を飲んで愚痴を言うよりも、暖かい布団でぐっすり寝ることが大事です。
引用サイト:http://president.jp/articles/-/22195
https://www.ask.or.jp/