発達障害になる確率
発達障害は10人に1人の割合でなるなどと言われたりしますが、
実際はどのくらいの割合でなるのか調べてみました。
文部科学省が2012年に全国の公立小中学校において調査しており、
その調査結果は「発達障害の可能性がある」生徒の割合は6.5%でした。
15人に1人くらいの割合で「発達障害の可能性がある」という事です。
大体、クラスに1人~2人くらいは発達障害の可能性のある子供がいる
という事になります。
ちなみに、文部科学省の調査では、発達障害での男女比は、2.4:1という結果でした。
何故、男性の方に発達障害が多いのかは不明です。
発達障害になる原因は?
発達障害になる原因は、未だはっきりとは分かっていません。
しかし、発達障害になる原因が子供の育て方や愛情不足等ではないという事
だけははっきりと言い切れます。
発達障害は先天的な脳の機能障害で、子供の育て方や、愛情不足等で後天性は
ありません。
また、病気でもないため症状を緩和することは出来ても完全に症状をなくす
ことも出来ないと考えられています。
発達障害は遺伝するのか?
発達障害を患う方の中には発達障害は遺伝をするのかは非常に気になる部分
だと思います。
これについては、自閉症スペクトラムの兄弟がいる場合、もう一人もそうである
確率の研究がアメリカで行われました。その結果、
一卵性双生児の場合は77%、二卵性は31%、通常のきょうだいは20%でした。
このことによって、遺伝が関係していることはわかりました。
また、自閉症が遺伝する事が分かったと同時に同じ遺伝子をもつ一卵性双生児でも
100%ではなかった事から、遺伝以外の要因が絡んでいる事もわかりました。
うつ病患者の3割の人の根っこには発達障害が
発達障害は今のところ症状を緩和することができても完全に症状をなくすことは
できません。
治療を早期にすることで日常生活への適応能力を高めることは可能なので、
早期発見、早期治療が大切となります。
最近では「大人の発達障害」というキーワードをよく耳にしますが、大人に
なってから自身が発達障害である事に気づく人も多く、社会に出てから、
うまく会社や周りの環境に適応することが出来ずに、気を病んでしまい
二次障害として、うつ病をはじめとする精神疾患を患う方も多くいるようです。
事実、うつ病患者の3割の人の根っこには発達障害が潜んでいるとも言われます。
こうした場合、うつ病を治療し、うつ病が改善しても、根本でもある発達障害が
改善しない限り、うつ病を繰り返し発症する事にもなりえます。
「発達障害の場合は基本的に薬はなく、あったとしてもADHD(注意欠如・多動性障害)
用に2種だけ。
そもそも発達障害は病気ではないので、『治す』ものではない。
自らの特性を理解して得意な部分は伸ばし、苦手な分野は工夫して補えるよう
練習していくしか方法はないのです