はじめに
年金を滞納していると、障害年金はどうなるのか?
実際に滞納されている方にそんな事を頭をよぎる方も多いかと思います。
まず、最初に言っておかなければならないのは20歳になったら年金に
加入するのは国民の義務であるということです。
そんな中で、普通のサラリーマンは会社が厚生年金を本人に代わり払って
います(給与から天引き)ので滞納という問題は普通起こり得ません。
しかし、個人事業主等の国民年金の場合は自分で納付しなければなりません
ので滞納という問題が起きてきます。
実際、国民年金の納付率は65%程度で、低所得などで保険料を免除・猶予
される人を含む実質的な納付率は40.5%にとどまると言われています。
国民年金保険を滞納すると障害年金はもらえない?
障害年金には保険料納付要件というものがあります。
簡単に言うと、国民年金保険料をあまりにも多く滞納していると、障害年金
を受給することは出来ないということです。
1ヶ月、2ヶ月滞納したからといって障害年金が受給できなくなるわけでは
ありません。国はそこまで障害者に厳しくはありません。
では、具体的な保険料納付要件を以下にご紹介します。
なんかややこしい言い回しですよね。
これを簡単に言いかえると、
20歳からの全期間の中で保険料を滞納している期間が3分の1以下である事
以上の条件を満たしていれば障害年金を受給するための保険料納付要件は
満たしたことになります。
国民年金保険を長期滞納しても障害年金を受給できる特例
20歳からの全期間の中で保険料を滞納している期間が3分の1以上でも
ある条件を満たせば障害年金を受給できる特例もあります。
その条件が以下のようになります。
↓
初診日の属する月の前々月までの1年間のうちに国民年金保険料納付済期間及び
保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がないこと。
(初診日に65歳以上はこの特例を適用しない)
またまたややこしい言い回しですね。
簡単に言い直すと直近一年間の国民年金保険料を滞納していないこと。
という意味です。
過去にどれだけ滞納していても、直近一年間を滞納していなければOKです。
という意味で、裏をかえせば、だから国民年金はしっかりとはらいましょうね
という国からのメッセージでもあります。
経済的理由で滞納している場合は?
中には経済的な理由でやむなく国民年金保険料を滞納しているという場合も
あるかと思います。
こんな場合でも滞納しているとやはり、障害年金をもらうことはできません。
しかし、経済的な理由がある場合、保険料の免除申請をする事ができます。
免除申請をしていればその間は納付したものとみなされその期間に障害年金
を受給するような疾病や傷病になった場合は障害年金を受給する事が可能です。
なので、保険料を納めることが、経済的に難しいときは単に滞納するのではなく
きちんと免除申請をしましょう。