錯視画による統合失調症判定診断テスト
統合失調症は、およそ100人に1人弱が患う、決して珍しい病気でありません。
もしかするとあなの身近な人にも統合失調症を患った事のある人はいるかも
しれません。
現在、統合失調症の判定診断は、WHO(世界保健機関)の国際疾病分類である「ICD-10」と、
米国精神医学会の「DSM-5」の2つが主に使われています。
しかし結果的には判定診断した医師の主観に大きく影響を受けてしまうという側面があります。
そんな中、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン=UCL眼科研究所の
スティーブ・デイキン博士が、興味深い統合失調症判定テストを提唱しました。
それは、錯視画(さくしが)によって客観的な統合失調症判定診断ができるという事です。
統合失調症の人は錯視画に騙されない
錯視画を見ている時、通常、人間の脳は前頭頭頂制御ネットワークと、目から情報を
受け取る脳の視覚野の結びつきが強くなります。
一方、統合失調症患者の場合は、脳にこのような結びつきが発生しないので、結果的に、
画を見えるままの事実として受け入れます。
結果的に錯視画を見ても統合失調症の人は錯視画に騙されないというのです。
この性質をうまく取りれれば、錯視画を使って、客観的な統合失調症判定診断テストが出来る
という考え方です。
実際に錯視画で統合失調症判定診断テストしてみよう
統合失調症判定のテストに使用される2つの錯視画は以下のようなものです。
【Q1】中央の大きな円の真ん中の円と同じコントラストを持つ円を、回りの小さい円から
選んでください。
正答:1番上の図が正解。統合失調症でない人は3番目の図を選択しやすい。
【Q2】中央の大きな円の真ん中の円と同じコントラストを持つ円を、回りの小さい円から
選んでください。
正答:1番上から時計回りに4番目が正解。患者でない人は7番目を選択しやすい。
統合失調症は早期発見と早期の治療が大切
統合失調症から早く回復するには、統合失調症である事を早期発見し、早期に
治療に取りかかることが大事になります。
早期に発見、治療をすればより早い回復がみこまれ、日常生活や仕事にも最小限の
影響で復帰することもできます。
しかし、実際には統合失調症であっても多くの人がそれに気づかず重症化してから
病院で診察を受けるというケースが多々あります。
今回の錯視画による統合失調症判定診断テストの研究により統合失調症の早期発見と
早期の治療の一歩となるよう切に願います。
引用サイト:https://themindsjournal.com/schizophrenia-test/
引用サイト:http://tocana.jp/2018/04/post_16569_entry.html